売上が順調な企業X社
今回の話は企業X社の話。
X社の売上は順調で営業利益も伸び続けていました。
主力商品はネットなどのランキングを見ていても上位に位置し、主力商品のレビュー数は累計で1000件を超えていました。
競合社の状況を見ても、1,000件以上のレビューは素晴らしかった。

1000件超えは本当に素晴らしいですね
僕がそう言うと、X社の方たちは満足しているような表情になりました。
レビューの中身は……。
いつものようにその企業のレビューを詳細に分析していきます。
優れた商品は、レビューを読んでいても、思わず微笑んでしまうほどのものなのですが、X社の商品はまさにその類のものでした。
正直、不満の声もわずかにはあります。ただ、それ以上に満足の声が凄まじいわけです。分析する僕自身もその商品の素晴らしさを実感し、購入したくなるほどのレビューが多かった。
僕:
「本当に満足の声が多いですね。これだけのレビューなら、(見込み客がレビューを)読んでくれさえすれば、簡単に売れますね。大げさではなく……」
X社の方:
「そうなんです。ありがたいことに満足していただいています」
X社の人たちは嬉しそうに微笑んでいた。
僕の中での違和感
ただ、レビューを読み、分析を進めていくと、僕の中で違和感が生まれてきました。
その違和感とは「食い違い」
1,000件を超えるレビューが語っている「(商品の)強み」
その強みがサイトにある商品説明や広告での訴求内容と違う。食い違っているわけです。
一例をあげると、サイトの商品ページのトップ(最上部)は本来の強みと全く違うコピー(文章)。商品説明のトップにあるコピーは曖昧でよくわからない。
けっして強みとは言えないし、顧客に響くものでもなかった。
贔屓目に見ても「なんだかわからない……」というものだったわけです。
「商品ページのトップのコピーは『強み』とは言えないですね」
気を遣いながら、そのように述べると……。
「たしかにレビューを今回のように分析すると明らかに違うのはわかるのですが。お恥ずかしい話、そこまで深く見ていなかったです。ただ、今回の強みを反映させると、明らかに変わりますね」
担当の方は申し訳無さそうな表情のあと、嬉しそうに答えた。
ただ、ふと疑問をもったような表情で次のように聞いてきました。
「中盤以降にレビューを掲載しているのですが、そこでお客さまが強みを理解するということはないのでしょうか?」
「たしかにレビューをじっくり読めば、優れた商品だということはわかると思います。その強みも理解できるかもしれません。ただ、それはサイトに来る多くの人がトップから中盤以降のレビューまでじっくり読み、しかもレビューを一つひとつ読んでいただける前提です。ですが、実際にはそれほど甘くはないです」
顧客接点やマーケティングの基本
さらに僕は続けました。
「サイトや提案書など顧客接点を創る時、いえ、そもそもマーケティングを考える時に重要なことは『0.01%にこだわる』ことです。これは僕自身、大切にしている基本です」
「広告やサイトなどは多くの人がじっくりと全てを読むわけではありません。
『じっくりと読んでくれる人もいると思う』などと考えてはいけない。
あらゆる可能性を考え細部にこだわりレスポンスを0.01%でも上げていくことです」
ただ、トップのコピーが意味のないことを訴求している状況なので、今回の話は細部でも何でもありません。「強み」自体が大きくズレていて、強みでも何でもないことを訴求しているので、確実に改善が必要です。
売れることの先へ(中途半端の排除)
これまでマーケティングに携わった経験から100%断言できることがあります。
売れているものはさらに売れます
どういうことかというと、売れているものには強力な「強み」があります。
ただ、実際に売れているものでさえ、完璧な状況ではなく、問題やブレーキになるものを抱えているのです。
今回のように……
- 売上が上がっている
- ランキング上位
- レビューも高評価
どう考えても、強力な「強み」をもちます。
ただ、それであっても、完全に成功している状態とはいえないのです。
完全な成功とは……。
その商品がもつ本来の力、最高のパフォーマンスを発揮することを言います。
今、あなたのビジネスが売れている状況にあっても、成功しているとはいえません。どこかに問題やブレーキになっているものがあります。
それらを改善し、売れることのその先。現状、売れている商品をさらに強烈に売りまくる状態にしていくことです。


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