手書きの効果
先日、話した手帳についてだけど、いただいたご意見はデジタルとアナログ、両方に分かれていた。僕はデジタル(PCやスマホ)とアナログ(手書き)の混合。完全にデジタルというわけじゃない。
手書きにも魅力を感じている。その理由が
鷺沢萠さん。
もう随分と昔のことだ。
僕は作家の鷺沢萠さんに会う機会があった。
当時、彼女は「川べりの道」で史上最年少で文学会新人賞受賞。
そして、「帰れぬ人びと」が芥川賞候補になっていた。
本当に凄かった。
僕はそこまで本が好きなわけじゃなかった。
それでも、彼女の書く本にハマった。
細かいことは省くけど、そのような時に横浜で会った。
当時、僕は色々なことに興味があり、あれだけの作品をどのように書いているのかと尋ねた。
「パソコンとかワープロで書くんですか、それとも手書きですか?」と。
彼女はまっすぐに僕の顔を見て言った。
「手書きです。自分で書かないと頭の中のものが表現できなくて」と。
僕には分からなかったけど、彼女の中では明らかに「手書き」と「パソコン」は違うもの。そんな風に感じたらしい。
何かを生み出すには「手書き」。
その後も色々な形で「手書き」について調べたけど、その高い効果について書かれているものもあった。
でも、そんな情報よりも若くして天才だった鷺沢さんの言葉が強く印象に残ってる。
彼女は35歳で亡くなられたけど、僕はいまだに彼女の書いた作品が好きだ。
中でも「海の鳥・空の魚」。
あれは本当に素晴らしかった。
あんな風に凄い何かを創りだしてみたい。
彼女の作品を思い出すたび、何かを創りだす時は「手書きだな」と思っている。
僕みたいな仕事であれば、完全にデジタルにしてもいいのに、それができない理由はそんなところにあるのだと思う。



コメント