老子との対話 36

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老子との対話 36

想像してほしい。
あなたはある企業の管理職。
膨大な予算を持ち、あなたのところにはひっきりなしに営業マンが訪ねてくる。

朝、会社に着く。
パソコンの電源を入れ、メールをチェックする。すると、大量のメールが届いている。営業マンからの提案やアポの依頼のメールだ。

そして、9時になるとさらに凄まじい。
あなたの目の前の電話は鳴り出し、同僚が受けたあなた宛の電話も転送されてくる。
「●●さん、お電話です」と。
それらの電話も当然、営業マンだ。

そんな風に膨大な営業マンのアプローチを受けていると、営業マンは大きく3パターンに分けられることに気がついてくる。

1.口だけで行動しない営業マン

2.行動するが「言葉」や「行動」でアピールする営業マン

3.行動するが「言葉」や「行動」でアピールしない営業マン

まずは、口だけの人と口だけではなく、行動もする人の2通りだ。
上記で言えば、1は口だけの人。2と3が口だけじゃなく行動もする人だ。

口だけの営業マン

彼らは色々と立派なことは言う。専門知識を専門用語を使って説明していくかもしれない。でも、行動が伴わない。
「明日までに提案書を送ります」と言っておきながら、明日になっても届かない。
場合によってはそんなこともある。

そのような人をあなたはどう思うだろうか?
当然、信用がおけない。
そんな人と取引して、何を期待すればいいんだという気になってくる。論外だ。

問題は口だけじゃなく、行動もする人

先ほどの2と3。2は行動するけど、「言葉」や「行動」でアピールする営業マン。
3は(行動するが)「言葉」や「行動」でアピールしない営業マンだ。

少しわかりにくいかもしれない。
2の人は口だけではなく、行動もしている。
でも、それらをアピールに使うのだ。

行動はしてくれるのだから、確かに問題はない。
でも「●●さん(あなた)のために、何々をしましたよ」と何かをする度に言葉でアピールしてきたり、その行動自体を気づいてもらえるようにわざとらしくしてくる。

すると、あなたは冷めていく。
本来、ありがたいことをしてくれた時でも「恩」を無理に売られたことによって、「恩」を感じなくなってくる。

3の人は違う

きちんと行動はしてくれる。
でも、言葉でも行動でもアピールはしてこない。
何かを押し付けるような言葉や行動はないのに、実際に行動してくれる営業マン。
このような方には途方もない恩を感じてくる。

「あの人は色々とやってくれるのに何一つ言ってこない」
そう思ってしまう。

「何か買わないといけないな」
そう、あなたは思ってしまうだろう。

人格を高めることの重要性
これについては様々な経営者の方が述べている。
「ビジネスをやる上で最終的に重要なのは人格者であることだ」と。

そのような話を聞く度、「人格なんて、意味がない。机上の空論だ」と考えている方もいると思う。
「そもそも成功している方の全てが人格者ではないだろう」と考えている方もいるかもしれない。

でも、僕は断言できる。
長期的に成功を続けるにはやはり人格者だ。
先ほどの3は様々な行動が自然なのだ。
例えば、提案書を期日どおり送るとか、相手にわかりやすいように説明するとか、相手の使いやすいようにするとか。他人とは違うレベルの高いものであったとしても、その人が「このくらい当然のことだ」と思っている場合、その方自身がそれをあえてアピールはしてこない。

大したことではないと思っているからだ。
このような人には勝てない。

無理がないのだ。
お金のために無理をしているのではない。
人格そのもので商売ができてしまう。
無理な押し付けがないから、周囲の人や顧客はその人を好きになり、やがてファンになっていく。その人に協力さえするようになる。

その人は自然なのだ。
当然、そのスタンスは長く続く、それがまた信頼を生むのだ。普段どおりの行動をすればするほど、その人格が放つ行動が顧客を魅了していく。

老子は言う。

「真実の『道』のはたらきは、いつも必ずことさらなしわざのない「無為(むい)」の動きであって、それでいて、すべてのことをりっぱになしとげている」
参考:老子道徳経 上篇 -「老子」講談社

特別なわざとらしい行動はない動きで自然と行動する。それでいて、約束を成し遂げる。

先ほどの3パターンの営業マン
それを考えても、わざとらしくない行動。
自然な行動の素晴らしさは分かると思う。

スティーブン・R・コヴィーは「失敗するリーダーの90%は、人格に原因がある」と言う。
人格が素晴しければ、行動も素晴らしくなる。その行動が長期に及べば、信頼を生む。その信頼に人は魅了されていく。顧客だけではない。周囲の人、上司、同僚、部下。多くの人がだ。それが長期的な勝敗をつける。
人格を創ること。僕もそれが重要だと確信している。

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