老子との対話 19
米国で人気のビジネス書著者 マルコム・グラッドウェルはその著書「天才!成功する人々の法則」で「天才」について語った。
詳しい話は本を読んでもらいたい。
その内容を簡単に言うと、どんな才能や技量も1万時間続ければ本物になると言う。
「1万時間の法則」
そう彼は話している。
世界の一流スポーツ選手、一流経営者などのケースをあげ、説明していく。
ご存知だろうか?
かつて、米国ではIQ140以上の知能を持つ1470人の天才たちがある場所に集められた。
常人のIQは100前後。彼らはまさに天才の集団だった。
興味深いのは、彼らのその後の人生を追跡調査していくというところだ。
その詳細は本を読んでほしいのだけど、結論から言えば、単に天才では成功しない。
その中にいたIQ190の全米1の天才も大成できなかった。
いかに能力があっても、下積み。具体的には約1万時間の下積みが必要だと言っているのだ。
「1万時間というとどのくらいだろうか?」
1日3時間で1年で1095時間。約1000時間だ。それを10年続けて1万時間だ。
これが成功のための重要な条件の1つだということだ。
何かを極めるには1万時間必要
1万時間が正しいかどうかは分からないが、膨大な時間を費やす必要があることについては僕も同感だ。
だから、正しい方法で積み上げていれば、年ととればとるほど、優れた人になる。
でも、実際はそうではない
多くの人は1つのことに1万時間も費やさずに人生を終える。
それに誤った方法で膨大な時間を費やしてしまう人も少なくないだろう。
正しい方法で続けることが重要だ。成果が出ない方法でひたすら時間を費やしても、成果が出ない。
それでは10年が無駄になる。
自分を冷静に見つめてほしい。
もし、「自分自身の成果があがっていない」ということであれば、自分のこれまでの考えや行動は正しくない可能性がある。
それに固執してしまったら、まさにその後の人生が無駄になる可能性もある。
成果があがっていないということは、自分の考えや行動に成果が上がる考えや行動がないということだ。
だったら、自分ではなく他人に目を向けることだ。単なる他人ではなく、成果をあげた他人。僕たちの過去には数多くの成果をあげた人々がいる。彼らは膨大な時間を費やし、成果をあげてきたのだ。その彼らの「考え」や「行動」「技術」などを学ぶことだ。
評論家ではない。実際に行動をし、成果をあげた人々の力だ。他の誰よりも信頼できる。
それらを利用し、正しい方法で1万時間行動する。
それをシンプルに式にすると、
(成果をあげた他人の考え、行動、技術など)+(自分の1万時間の下積み)
これが重要だと僕は考えている。
特に成果や結果を出す人は常人とは「気づき」が違う。その「気づき」も利用し、最高の効率で1万時間を費やす。
「でも、1万時間費やすのはそう楽ではない」
もちろん、そのとおりだ。
嫌いなことでは1万時間費やせないし、価値のないことにも費やせない。自分に無理して1万時間を費やすことなどできはしない。
10年間の時間1つのことをやり遂げるためには自分が好きなもの、価値あると感じるものが理想だ。
でなければ、一瞬だけ頑張っても、その無理は続かない。
老子はそれに対してこう言っている。
「つまさきで背のびをして立つものは、長くは立てない、大股(おおまた)で足をひろげて歩くものは、遠くまでは行けない。自分で自分の才能を見せびらかそうとするものは、かえってその才能が認められず、自分で自分の行動を正しいとするものは、何ごとも成功せず、自分の才能を誇って尊大(そんだい)にかまえるものは、長つづきはしない」
老子道徳経 上篇
無理をせず、他人に認められようとせず、自分自身であるべきだ。自分のペースであるべきだ。
そのためには自分自身が好きなこと、自分自身が価値あるものがやはり理想だ。


コメント