無料で顧客を獲得することは有効か?

売上、利益を増大したいあなたへ
ビジネスを数値で徹底検証するダイレクトマーケティングの視点から、売上、利益を増大させる情報を提供する。
コンサルタントブログランキング1位(最高順位)
マーケティングブログランキング3位(最高順位)

「無料で顧客を獲得することは有効か?」

数日前、
クライアントから「無料」に関わる「顧客生涯価値」の話が出てきた。
(以前、このブログの記事でも触れ、ご意見もあったため、今回は「無料」について話したいと思う。)

クリス・アンダーソンの「フリー」はご存じだろう。
「無料」からの戦略を説明した書籍だ。
書籍の人気は少し落ち着いたと思うが、「無料での商品・サービスをやろうかな」と考えている方は多いと思う。
あなたもそうかもしれない。

実は「無料」のものを最初に提供するというのは目新しくはない。
通販業界ではそもそも当然のようにやっていたこと。
海外の事例でも日本ではまだ珍しい方法で「無料」を提供している事例がある。

・無料の商品提供
・無料のサービス提供
・無料の資料提供

そうした無料の商品、サービス、資料の提供はクリス・アンダーソンの「フリー」が出る前から当然のように行われてきたのだ。

当然、大手通販企業の方などはその効果はご存じだ。
これまでもやってきているのだ。
当然だ。

しかし、
その中には「そう、うまくいくかな?」「そんな簡単ではないだろう」と考えている方もいる。
既に無料の商品・サービス・資料の提供している方にはそういう方もいるのだ。

無料で商品を提供する

無料の商品なら、顧客はアクションしやすい。
アクションしやすいということは無料顧客の獲得単価は低くなる。
そして、その顧客にその商品を活用してもらったり、顧客を教育していくことで、その商品を購入してもらう。

確かに正しいと思うだろう。
ただ、それを聞いて、その「無料」を活用したプロモーションにいきなり大金を投下してはいけない。

有料と比べ、無料の方が顧客が行動をしてくれる。
これは事実だろう。
しかし、問題は

その費用対効果だ

必ず、試算してほしい。
そもそも、無料で商品を提供するのにもプロモーションコストはかかる。
また、無料の商品・サービス・資料の提供が氾濫すれば、それに対して顧客は鈍感になり、獲得コストは高まる。
今後、獲得コストは高まっていく可能性もあると思われる。

だからこそ、
この「無料」を戦略的に利用するにはその獲得した「無料顧客」の「顧客生涯価値」(CLVと言う)を測定する必要があると言われている。

そのために多くの計算モデルがある。

しかし、

「そのほとんどが役に立たない。」

HBSのスニル・グプタ教授などはそう話している。
私もこの意見に同感だ。
(教授が説明している方法もビジネスの現場では使いづらいが)
簡単に言うと、それらの計算モデルはややこしい。
考え方は理解できるが、実際のビジネスの現場では使いづらい。

それらはその無料顧客から派生する効果や影響力も考慮したうえで「顧客生涯価値」(CLV)を算出する。
そして、最適なマーケティングや価格設定を可能にするというものだ。
しかし、基本的な数字を分析できない段階でこのようなややこしいことは避けていただきたい。

特にあなたがネットビジネスをスタートしたばかり、もしくはダイレクトマーケティングをスタートしたばかりであれば、このようなややこしいことは現実的には不可能だ。
そもそも、直接的な顧客の生涯価値の算出さえできていないだろう。
(紹介などの間接的な効果だけでなく直接的な効果の算出さえできない。)

まずシンプルに考えることだ

無料の顧客のうち、有料の顧客が何人買っているのか?
これが分かれば、有料顧客獲得コストが算出できる。
(実際にお金を払ってくれる人をいくらで獲得したかが分かるということだ)

そして、その有料の顧客から上がってくる売上、利益はどの程度なのか?
それを算出するだけで良い。
何もできていないのであれば、これからで結構だ。

1無料顧客を獲得するのに1,000円かかるとしよう。
そのうちの10%が購入するとしよう。
その場合、1有料顧客の獲得コストは10,000円だ。
簡単だろう。

そして、その有料顧客からの売上、利益を分析する。
仮に商品の価格が10,000円、粗利が50%であれば、1つ売れれば粗利は5,000円。
有料顧客が平均で1つしか買わないとしたら、10,000円のコストをかけて5,000円の粗利
これでは完全に商売が成り立たない。

では、1人が平均3つ買ってくれるとしたら、どうか?
それなら、売上30,000円、粗利15,000円になる。
獲得コストが10,000円で粗利は15,000円。
5,000円のプラスだ。

簡単に言えば、こんな感じだ。
非常にシンプルだ。

(ここに間接的な効果まで見るとなると、紹介などのデータも追うことになる。
ただ、これはややこしいので、まずは上記の方法で良い。)

さらに問題がある。

それが時間軸だ

顧客生涯価値
その言葉どおり、一生涯、もしくは顧客との取引期間の価値を算出するのであれば、平均的な顧客の一生涯、もしくは取引期間が終わらない限り、算出できないことになる。
大手企業などのように緻密なデータベースであれば、可能だろう。
しかし、中小企業の場合、すぐには困難だ。

だからこそ、まずは1年で構わない。
「有料顧客の1年間の売上、利益」
それが分かるだけでも分析はしやすくなる。
徐々に売上や利益が逓減するのであれば、それを考慮すれば良いだけだ。

いや、1年が厳しいのであれば、半年でも構わない。
そこからスタートしてほしい。
1年だとしても、1年間で顧客がどの程度、あなたの商品、サービスを購入するのか正確に分かるのは1年後だ。
それでもやり続けることは大変なのだ。(生涯価値を算出するのはその意味で現場ではやりづらい)
その間に新商品が出たりすると、同じ条件で分析できなくなることもある。
(それを考慮する方法もあるが、ここでは割愛する)

これが分からないで「無料が流行っているから、うちでもやってみるか?」というのはリスクが大きい。
特にあなたの商品が低価格なら、特によく検討してほしい。
安易に無料サービスを展開しようと考えてはいけない。
1万円のコストをかけ、有料顧客を獲得し、そこから1,000円の利益しか上がらないような状況では悲惨な状況を招く。

「無料」は顧客の行動を促進することは事実だ。
しかし、それが採算に合うかどうかは試算しなければ分からない。
まずは、簡単な試算からでも始めてほしい。
そうすることで、あなたのビジネスに「無料」を効果的に使ってほしい。

※少しでも参考になった方はこちらのクリックをお願いしたい。内容について不明な点、ご意見などがあれば、メールフォームから連絡をいただきたい。
ブログにて、説明をさせていただきたい。
参考になったら、クリック

現在の当ブログのランキングをご確認ください。
(過去最高順位は下記のとおり)
コンサルタントブログランキング1位(最高順位)
マーケティングブログランキング3位(最高順位)
経営ブログランキング5位(最高順位)

コメント

タイトルとURLをコピーしました