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「『統計学』の3つの問題」

ここまで、あなたに「確率」や「統計」の話をしてきた。

しかし、
メールフォームから次のようなご意見を頂戴した。
正直、耳が痛い話だ。

「確率論や統計学の本は何度か読んだこともあります。
それらの本を読むよりはこれまでのお話は噛み砕かれているので分かりやすいのですが、
いつもより面白くないです。」

実際の言葉とは少し違う。
ご意見はもう少しオブラートにつつんだものだった。
しかし、本音は上記のような感じだろう。

そもそも、「熱さ」がないらしい。
比較的、「熱さ」のない数学的な話をしてばかりいて、面白くないのかもしれない。
注意していきたいと思う。

それでは前回に続き「統計学」の話をしていきたい。

統計学

それは膨大なデータ
つまり、バラバラのデータから、数値上の規則性、不規則性などを見出す。
そこから、何かを要約したり、解釈したりするための根拠をデータの中から見出すもの。
それが「統計学」だと前回説明した。

しかし、この「統計学」には3つの問題がある。
今回はそれを説明していきたい。

今回の話は会社に勤めている方でも、3つの問題のいずれかは体験したことがあるだろう。
これから説明していく内容を読まれると、「あー、これね。よくある」と思うはずだ。

3つの問題
それは次のものだ。

・正しいデータか?
・正しい方法か?
・正しい解釈か?

この3つだ。
実は、これはダイレクトマーケティング、ネットビジネスでも起こりうる問題だ。
まず、第1の「正しいデータか?」について話したいと思う。
「正しいデータ」というと、「そんなの簡単に手に入るだろう?」と思うかもしれない。
しかし、そう簡単ではないのだ。

データを入手する(調査)方法などによってもデータは変わってくる。
調査の中での質問の仕方などで簡単に変わってしまう。

例えば、その調査が5段階だとしよう。

「満足」「やや満足」「普通」「やや不満」「不満」などの5段階だ。
そして、次のような結果だとしよう。

「満足」20%
「やや満足」20%
「普通」20%
「やや不満」20%
「不満」20%

この場合、あなたの顧客が満足しているかどうかはどう判断するのだろうか?
そもそも、「やや満足」はどのように解釈するのか?

実は、これはそれを主張する人によって大きく変わる。
「満足」が多くなった方が良いと考える人間が「満足」のデータと考えるのは「満足」と「やや満足」を合計したデータかもしれない。また、ひどい時は「普通」も入れてしまうかもしれない。
「不満」を合計し、それ以外が不満ではないので「満足」と考えるかもしれない。

逆に「不満足」だと主張したい人であれば、「満足」のみを「満足」とするだろう。

Joel Bestは「Damned Lies and Statistics(統計はこうしてウソをつく)」で次のように言っている。
「レーガン政権は当時アメリカにホームレスが30万人しかいないと主張したが、活動家達はその10倍の300万人いると主張した。」

つまり、主張する側に有利なデータを活用するということだ。

「正しいデータか?」
それは入手方法や解釈方法によって、簡単に変わってしまう。
「本当に正しいデータか?」と注意深く見ないと簡単に誤ってしまう。

仮にデータが正しくなければ、方法が正しかろうが、その後の解釈が正しかろうが、正しい解答など出るわけがない。
実は「正しいデータ」を扱うことが非常に重要なのだ。

私自身、これはよく見る。
別にダイレクトマーケティングやネットビジネスでなくても良くあることだ。

データを多く見積もりたい人は意識・無意識的に多く見積もる。
少なく見積もりたい人は逆に少なく見積もるのだ。

結果だけを見ている人間は簡単に騙される。
そもそも、本当は5段階なのに、「満足」と「不満」のデータにされているかもしれないのだ。
あなたが入手するデータは「満足」60%、「不満」40%のデータかもしれない。
つまり、「満足」には「満足」「やや満足」「普通」
「不満」には「やや不満」「不満」とされているかもしれない。

正しいデータ
それが非常に重要なのだ。

次回は「正しい方法」と「正しい解釈」についてお話をしていきたいと思う。

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