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「顧客は誰か?」
私が見てきた業界。
その中には2つの顧客が存在するようなところも珍しくない。
今日はそれについて話をしたい。
例えば、ある業界では、目の前の「顧客」の販売代理店。
さらにその先にある実際に商品を購入する「顧客」。
このように2種類の顧客が存在するのだ。
そうした業界の企業のミーティングでは「顧客ニーズ」という言葉自体が「誰」のニーズを表すものなのかが議論になったりする。
誰かが「顧客ニーズが高いので」と言う。
すると、「それは誰のこと?販売代理店?それとも、実際に商品を購入する人のこと?」という意見が出てくる。
しまいには。
「販売代理店の方を重視すべきだ。」
「いや、実際に商品を購入する顧客の方を重視すべきだ」と、優先順位さえ明確ではない。
特に目の前の顧客が販売店の場合、販売店の方にばかり意識が向かいがちだ。
理由は目の前の顧客だからだ。
結果的には販売店の先にある顧客こそがお金を払うのに、販売店が目の前の顧客であるため、そこに集中しまうのだ。
広告代理店なども似たようなものだ。
クライアントと言われる広告主。
いわゆる顧客だ。
そして、その先にいるもう1つの顧客。
それがクライアントの顧客だ。
広告を見て、反応するのはクライアントの顧客。
しかし、目の前にいる顧客で広告費を支払ってくれるのはクライアントであるため、彼らの言葉を最重視してしまう。
まあ、この場合は広告という商品にお金を払ってくれるのは広告主であるので、まだ広告主を重視してしまうことがあるのは理解できるが、広告を見る人のことも同じように重視すべきだ。
絶対にやめてほしいのは2つの顧客が存在する場合、目の前の顧客を見るだけではダメだ。
顧客の顧客を満足させることが、最終的には目の前の顧客を満足させることにもつながるからだ。
オフィスビル(テナントビル)。
これもある意味では同じような問題がある。
ビルの所有者と、それを借りる使用者。それぞれのニーズがある。
この場合、2つのニーズを考えてほしい。
ビル所有者の最大の目的は賃料を得ること。
但し、問題がある。
年々ビルは古くなる。
老朽化していくビルは、空室になる確率が高まってくる。
そのため、何らかの手を打つ必要がある。
その時、重要なのが使用者ニーズだ。
一方の使用者のニーズは何だろうか?
目的は低い賃料ももちろんだが、ランニングコストとしての省エネ。
安全性としての耐震、今後の高齢化や障害者の方のためのバリアフリー、そしてIT化が進む中でそれに対応可能なビルであることなど。
そのようなニーズも高まってくるだろう。
使用者のニーズに合致したものでなければ、単に老朽化していくビルは空室になる確率が高まる。
ビルの所有者と使用者の2つのニーズを満足させるものを提供することは商品価値を高めることにつながる。
その意味では、今回の記事は面白い。
(ただし、初期投資がどれほどになるのかが問題だ。)
「大成建や竹中工務店、ビル全面改修を開拓 省エネ・耐震など一括
大成建設や竹中工務店など大手ゼネコン(総合建設会社)が省エネルギー化、耐震補強などを含む全面的なビル改修事業に取り組む。
専門の営業部隊を組織し、年内にも相次ぎ受注活動を始める。
日本の建設業界は従来、新築を重視し、売上高に占める改修の割合は25%で欧州の4割強に比べ低い。
公共工事の見直しや景気低迷で新築需要が減り、顧客の環境意識も高まる中、改修事業に生き残りの道を探る。」
引用:日経ネット 2009年10月13日
あなたの顧客は誰だろうか?
もし、複数存在するのであれば、それぞれのニーズを考えてほしい。
そして、それらを満たすことでより商品価値を高めることにつながる可能性が高い。
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