ポジショニングの基本 3

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「顧客の頭の中はぐちゃぐちゃだ。」

商品、広告、情報が氾濫している中で、あなたの商品を目立たせなくてはならない。
そのためにはその商品を「一言」で伝える必要があるという話を前回、前々回としてきた。

ポジショニングの基本を本当の意味でご存じない方が少なくないという話をした。

ここまでお読みいただいた方はもうやっていると思う。
あなたの身の回りの企業などを「一言」でイメージできるかをやっているはずだ。

「楽天」
「アップル」
「任天堂」
「ユニクロ」
「近所の人気の店」

「本当ですね。azabuconsultantさん。本当に一言でイメージできますね。」と。

やってみると、成長している多くの企業が「一言」で表現できることを実感されていることだと思う。
そうなのだ。
多くはアル・ライズの述べていることは正しいと思う。

しかし、このポジショニングは多くは実現しない

「その『一言』というのをやってみたい。」と思って、取り組んでもなかなか実現しない。
ほとんどの企業は実現しない。
理由は簡単だ。
そもそも、自分たちでやめてしまうのだ。

東京都港区にある飲食店

そのお店は1年前くらいに出来た店だ。
経営者はおそらく人生と貴重なお金をかけ、事業をスタートした。
スタートした当初、その店は和風居酒屋だった。

しかし、しばらくすると、その和風を模様替えし、少しバーのような店になった。
その間、わずか3か月くらいだ。
だが、それでは終わらなかった。
次々に店が変わるのだ。

さらに2か月くらいで、模様替えをし、ホッピー専門店になった。
そして、また、1カ月もすると、今度はホルモン専門店になった。
この間は焼き肉屋だった。

店長は一生懸命なのだ。

女性の店員も大きな声を出し、客の呼び込みをしている。
しかし、顧客は入らない。
人気の街にある店なので、新規客は入るが、リピーターにはならない。
近所の人達はあきれている。

「コロコロ変えても、色々なことをやっても、余計にダメなのに」

そう言われている。
彼らは真剣にやっているにもかかわらずだ。

これこそが、通常の企業の形だ。
「儲かりそう」なものを色々と次から次へとトライしていく。
しかし、「一言」を刻みこむことを意識していないし、軸はブレまくる。
この店ほど、極端ではないと思うが、似たような企業は多い。
結局、10年やっていても、何も強烈な「一言」が顧客の頭の中に刻み込まれない。

成長する企業はその分野をやり続ける。

ファーストリテイリングの「一言」は何か?
「安くて、良質のカジュアルウェア」とか、
「カジュアルウェアが安い」とか、
「カジュアルウェア専門店」とか、
そんな感じだ。
方向性は大きくはブレない。

途中、野菜を手掛けたりしたが、それはすぐに止めた。
方向性を明確にし、顧客に強烈に「一言」を刻みこんだ。

私自身のクライアントもそうだ。
複数の商品を1つの商品に絞り込み、その商品を磨きあげることで、強烈な売上を生んだ。

しかし、多くの企業はそれができない。

この「ポジショニング」の話をやるのであれば、強い意志と継続が必要だ。
多くはその企業自体が刻もうとした「一言」を忘れてしまう。
ブレまくり、焼き肉をやったり、ホッピー専門店になったりしてしまう。
そんなことでは、「一言」をイメージさせることができないのだ。

さらに、消費者も忘れる。

1回言ったくらいでは忘れてしまうのだ。
そもそも、エビングハウスの忘却曲線などでも、1時間経過すると、56%を忘却する。
わずか1時間だ。
それで56%を忘却する。
それが数日、数週間、数か月と経過するとほとんどのことは忘れる。

消費者には重要なことがあるのだ。

自分の家族、自分の仕事。
しかも、自分の仕事のことだって、忘れてしまう。

その上、商品、広告、情報は氾濫しまくっているぐちゃぐちゃだ。
だからこそ、その「一言」を継続的に伝えなければならない。
何回も何回もだ。
継続的に何年も何年も刻み込むようにだ。

顧客にその「一言」を何度も何度も言い続けることだ。
顧客と接する全社員がその「一言」を顧客に刻みこむことを意識してほしい。

ドラッカーの言葉ではないが、成果をあげるためには強みを基盤にすることが重要だ。
そして、その「強み」を表す「一言」を顧客に刻みこむ。
顧客の頭の中、脳の中に刻みこむのだ。

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