ピカソとマティス 偉大な芸術家の対話 2

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ピカソとマティス 偉大な芸術家の対話 2

前回、ピカソとマティスの対話の動画をご紹介した。

「あれで何が伝えたかったの?」

そう、昨日会った知人から聞かれた。
実は、私もあれを書いた時、これは少し乱暴だなとは思った。
でも、あの動画には様々な気づきの要素がある。
下手に私が何かを説明するより、それを妨げない方が良い。
そう思ったのだ。

そのため、「動画だけ、ご紹介するのは乱暴かな」とは思ったが、あの通りとさせていただいた。

私には非常に重要だと思っていることがある。
自分で見出した考え方の方が、人から聞いた考え方よりも強力な力を生むという考え方だ。
だからこそ、前回の動画に説明をつけなかった。

そのため、今回、少しご説明をしたい。
いくつかあるのだが、あの動画の順に3つほどご紹介したい。

もちろん、私はマティスやピカソではない。
彼らのように芸術の天才ではない。
それでも、私なりに気がついていることをいくつかご紹介したい。

まず1つ目は

「真逆」

あの動画の冒頭は「絵画とデッサンが同じものだ」というマティスの言葉から始まる。
マティスは色彩で有名な画家。
乱暴に言えば、「色」の専門家だ。
そのマティスが鉛筆や木炭で描くデッサンのことを絵画と同じだと言うのだ。
鉛筆や炭で描くデッサンは色彩とは違う。ある意味では真逆だ。
自分の作品とはある意味、真逆のことを話しているということだ。

あの動画はマティス自身が生み出すものとは真逆のもの。
それについて語るところから始まったのだ。

このブログでも何度かお話ししているとおり、人の興味を高めるのは「対極」。
特に真逆にあるものだ。
マティス自身も自分の作品との対極にあるものに興味を持ち、そして、私自身もマティスのイメージと対極の話に興味を持った。

ただし、その「対極」は理解される「対極」でなければならない。
その意味で、もし、あなたがマティスのことを色彩で有名な画家だと知らなければ、その「対極」は理解されないものだ。当然、注目も興味も集めない。

次にお話ししたいのが

ピカソの言葉

「私にとって絵は現実を引き裂く 劇的な行動を起こすことだ」

そのように話した。

これは衝撃な話だった。
以前もお話ししたことがあると思うが、私は非常に好きな作家がいる。
その作家の方はデビューしてすぐに芥川賞候補となり、幾度と無く賞をとった方だ。

その方のことが好きで、お会いしたこともあった。
今でもその方の作品が好きだし、変に受け取られてしまうのも避けたいので、お名前はあえて出さない。

その時にお話されていた言葉がある。
それがまさにこのピカソに近い言葉だった。

「一瞬、一秒という時間を切り取り、引き伸ばすような作業」

それが小説だというような話をしていた。

つまり、世の中には本当に素晴らしい時がある。本当に興味深い瞬間がある。
その瞬間に注目し、その瞬間を引き伸ばすように書きたいというようなことだった。
まさにその方の作品は素晴らしい瞬間を引き伸ばすような作品が多かった。

ピカソの「私にとって絵は現実を引き裂く 劇的な行動を起こすことだ」という言葉と同じだった。
ピカソの言葉に近づけて言えば、「小説は現実の時間から、素晴らしい時間を引き裂き、それを劇的な作品にすること」
そうなるのだと思う。

ある意味ではフォーカス
現実の漠然としたもの全てを漠然と捉えるのではなく、
現実の優れたものに焦点を当てる。

そして、その焦点を当てたものを現実から引き裂き、それに手を加え、劇的な作品にするということだ。これは芸術だけではなく、ビジネスにも十分に用いることができるものだと私は確信している。

そして、

動画の最後

それはピカソが戦時中に購入したマティスの作品の話になる。
ピカソはマティスの作品の赤と緑に衝撃を受けた。

「この色調の組み合わせは、彼(マティス)にしかできない。だから、どうしても見てしまう」

それはピカソにとって強烈な衝撃だった。

マティスも同じだった。
ピカソの「横たわる裸体」を見た時に驚いて、30分も眺め入っていた。

このエピソードは互いに褒めあっているような軽いものではない。
単に素晴らしいと言っているのとはわけが違うのだ。

ピカソはあえてそのマティスの作品を購入し、
マティスもピカソの作品を考察するため、スケッチしたほどだった。

ここで重要なことは「共通点」、言い換えれば同質のもので成り立っていたのではない。
この2人をこれだけ動かしたのは、異質な部分で成り立っていたことだ。
互いに尊敬しあい刺激しあったとあるが、それは互いの異質な部分で成り立っていたということだ。

これは動画の冒頭の話と不思議なくらい、同じだ。

冒頭でお話ししたとおり、マティスは色彩で有名な画家。色で有名だったのだ。
そのマティスが炭で描くデッサンのことを話す。
自分の作品とはある意味、真逆のことを熱心に話していた。

そして、真逆のライバル、ピカソのことを尊敬していたのだ。

この真逆は非常に重要。
それは明日からの話、そして、これからお話しようとしている「資本主義」の話にも絡んでくる。
ぜひ、楽しみにしていただきたい。

※念のため、動画を再度ご紹介させていただく。

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