スペインの旅「資本主義」13
前回、読者の方からのご意見を最後にお話しした。
「きつい話ですね。今回の内容を読んでいると、『起業』した方が良いという風に思えてきます」
というご意見だった。
確かに起業も選択肢の一つ。
でも、ここは本当に誤解しないでほしいのが、「会社員」が悪いというわけでもない。
今回は「会社員」における成功のパターンをお話ししていきたい。
その前にお話ししたいのだが、何も「成功」することだけが人生ではない。
「出世」することも本当の意味では重要ではない。
「幸せ」になることが重要だ。
釣りバカ日誌の浜ちゃんのように万年ヒラであっても、思い切り幸せであれば、それは1つの幸せだと思う。
でも、ここではその話はしない。
あくまで、資本主義の世界でどのように成功するかということだけ、それを中心に話をしていきたい。
では、話を戻そう。
会社と言えど、「少数」と「多数」。
この2つで構成されているのは同じだ。
会社員にとっての「少数」
では、会社員にとっての「少数」とは何か?
当然のことだが、トップに近づくということ
会社はトップに近づけば近づくほど、少数になる。
逆にボトムに行けば行くほど多数になる。
多数の人、つまり平均的な人と全く同じ考えで全く同じ行動で全く同じ成果しか出せないのであれば、その方が目立つことはない。目立たなければその方が上に上がるチャンスは少ない。
ある意味で、どこかが「少数」でなくてはならない。
平均以上でなくてはならないのだ。
強烈な出世をとげた方と会うとまさに(以前お話しした)上場企業の経営者と似たようなことを言う。
「同期と話が合わなくなり、孤独になっていく」
もちろん、これは全ての方ではない。
孤独にならない「少数」の形もあるだろうが、多くの「少数」は「多数」の方と違う。
「多数」と違うからこそ、その「少数」は目立つのだし、
「多数」と違うからこそ、その「少数」は価値観が違い、ある種孤独になる。
(これは見かけでは分からない。周りとうまくやっているが、どこか違う部分があるようなイメージだ)
ここでも重要なのはその「少数」の形だ。
その「少数」は多数に評価されているものでなければならない。
これまでお話ししたとおりだ。
ただし、「多数」というのが起業のケースなどとは少し違う。
会社の場合、「多数」というのは社内、社外のその方の関係者全てが含まれるが、その中で特に重要なのが、社内の上司やその方の人事の決定権者などだ。
要はあなたの人事を決める連中。
この連中に評価されなければならない。
単に「少数」になってしまうと、
「アイツは変わっているよ」となってしまう。
まさに奇人変人の世界だ。
でも、「多数」に評価される「少数」になると、まるで違う。
「彼は周りに流されない。周りの連中とは違うよね。凄いね」となってしまう。
同じ「少数」でも完全に違うものになる。
ここで補足させていただきたいのだが、
「少数」になる要素(強みとなる要素)は会社によって異なる。
でも、上に行ける「少数」の能力と、上には行けない「少数」の能力がある。
上に行けるのは当然上の能力としてふさわしいもの。
通常は管理職、経営者になるにふさわしい能力だ。
でも、後者は違う、ある意味で専門職の能力だ。
ここは生きる道にもよるが、
上に行きたい方であれば、前者の方が良い。
「少数」と「優秀」
さて、最後にお伝えしたいのは「少数」と「優秀」は違うということだ。
会社員はコントロールされる世界。
例え、優秀であっても、「多数」に評価されていなければコントロールされてしまう。
自分の思い通りにはならないし、ひどい部署やひどい業務を担当することになるかもしれない。
ここは重要だ。
「多数」に評価される「少数」を目指す必要がある。
単に優秀であっても、それではダメなのだ。
しかも、トップに少しでも近づくためには、上に行ける「少数」を選択すべきだ。
「少数」と「優秀」の違いをお話しすると
例えば、ある一部上場企業の大手企業の副社長までのぼりつめた方は常に上司の鞄を持った。
例えば、上司とタクシーに乗り、上司がタクシーを降りると、すぐに鞄を持った。
その方は副社長になってもそれを続けた。
社長の鞄をすぐに持ったのだ。
極端なくらい「気を使う」
それが彼にとっての「少数」の能力だった。
でも、それは平均的な多数の人から見れば、「みっともない」というものだった。
「そんなにペコペコしたくはない」
そう思ってしまうのだ。
でも、彼は違った。
彼自身は多くの人が「みっともない」と思っていることは理解していたのかもしれない。
でも、彼はその「少数」の能力を発揮し、それを続けたのだ。
そして、「上の連中」の多数が彼を上に上げ、副社長にまでのぼりつめた。
「鞄を持つ」という能力は皆が持っている能力だ。
誰でもやろうと思えば、鞄は持てる。
でも、それを「多数」の人が嫌がる時にも常に続けた彼は「少数」になった。
これが「少数」だ。
優秀さとは違う。
その方が優秀であったとしても、副社長になれたかどうかは分からない。
優秀ではなく、多数に評価される「少数」である必要があるのだ。


コメント