スティーブ・ジョブズは傲慢か?

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「スティーブ・ジョブズは傲慢か?」

先日、iPhone4に関するプレスカンファレンスの動画の紹介をした。
そのプレスカンファレンスについてはメディアの一部からは「傲慢だ」という記事も出ている。

確かにそう見えてしまうところはある。
しかし、私は非常に優れた内容だったと思う。
それを今回は説明していきたい。

謝罪でなくとも、あなたのビジネスや商品にも欠点があるだろう。
それに対処する時の参考にしてほしい。

プレスカンファレンス後、多くの記事では「スティーブ・ジョブズが謝罪」と伝えていた。
しかし、先日、ご紹介した動画の内容のとおり、「謝罪」とは大きく違う。
(ここが一部で「傲慢」と言われている理由でもある)

表面上、謝罪しているが、

実際には「攻めて」いるのだ

スティーブ・ジョブズの話の展開にはコピーライティングでもよく使われるテクニックが見られる。

その方法とは「マイナスをゼロにするだけでなく、プラスにする」ということだ。

まずは「マイナスをゼロにする」

ここでは3Cの枠組みでスティーブが説明していく。
3C、つまり、自社、顧客、競合だ。
それを競合、顧客、自社の順で彼は説明をしていった。
今回の「謝罪」では、この順番が最適だったと思う。

通常、「謝罪」というと、「自社の問題点を謝罪」するだけだろう。
しかし、彼は違う。
新商品の発表同様、3Cの視点で攻めていくのだ。

まず、競合だ

「どの携帯電話にも電波問題がある」と説明する。
実際に競合他社の携帯電話を1つ1つ説明し、iPhone4と同様に電波問題があることを具体的に説明していく。
映像と共に彼が説明していくと、聞いている側は「なーんだ。iPhoneだけの問題じゃないのか?」という気になってくる。
実際、そう思わせる内容だった。

そして、顧客だ

「0.55%」という数字が表示される。

「0.55%って何だ?」と思っているところで、アンテナや受信問題を訴えたユーザーは0.55%と説明する。
この説明を聞くと、「メディアが騒いでいるだけで、ユーザーはそれほど不満を言っていないんじゃないか?」と多くの人は感じたはずだ。
そうなってくると、メディアも専門家も叩きづらくなるだろう。
「0.55%しかいない」と聞くと、「メディアが無理やり話題にしている」とさえ、思えてくる。
要は「ほとんどの顧客は文句を言っていない」と暗に説明している。

でも、0.55%を大きく感じる方もいるだろう。

そのために、返品率のことを説明する。
前機種の3GSの場合は6%だった。
それがiPhone4では1.7%と説明する。
返品率は低く、ユーザーは満足していると伝えているのだ。

さらに、スティーブの言葉が凄い。
「1年前はすごいと思われていた電話の3分の1しかない」と説明する。

ここまで来ると、顧客の多くは「1年前はすごいと思っていた前機種よりもiPhone4は満足度が高いということだよな」と思っているはずだ。

そして、自社の視点だ

iPhone4の切断率については、
前機種の3GSと比べ、100回につき1回以下の増加だと言っている。

「その程度か」と思ってくるだろう。

つまり、
競合他社の携帯も同じ電波問題を抱えていて、iPhone4が特別悪いわけではない。
しかも、クレームは「すごい」前機種の1/3以下で返品率も低い。
ユーザーは満足しているということだ。
さらに、切断率は100回につき、1回以下の増加だ。

「大したことはない」

そう顧客の多くはそう感じるだろう。
「対応する必要もないだろう」という方もいたはずだ。

しかし、ここで「問題があること」を認めるのだ

わずかな顧客の声も対応すると言うのだ。
そして、パンパーを無償で提供すると説明した。
こうなると、顧客にとっては満足度が高い。

競合、
顧客、
自社という要素をこれ以上ないと言えるほど、最適な順で効果的に活用している。

パンパーを無償で提供すると説明した。
さらに、既にパンパーを購入している人には払い戻しをするという。
ここまでくれば、ほとんどの人は不満に思わない。
それでも満足できない場合は30日までなら払い戻し可能と説明する。

十分だろう。

「3C」の視点から「マイナスをゼロにする」
いや、顧客によっては「マイナスがプラス」になっている方もいると思う。

そこから、アップルファンが喜ぶ情報を提供する。
ここは完全に「プラス」の段階、攻めの段階だ。

アップルファン待望のニュースだ。
iPhone4 ホワイトバージョンの説明をする。
(ここは謝罪だけで済ませた方が良いという意見もあると思うが、スティーブ・ジョブズがやると嫌な印象は受けない。)

その新しい目玉に私のようなファンはそちらにひき付けられ、
アンテナ問題のことはどうでも良くなってくる。

非常にうまい。
謝罪するだけではない。
マイナスだったものをゼロにするだけではない。
プラスにしていくのだ。

競合商品も同じ問題を抱え、
顧客のクレームはほとんどなく、
しかも、問題が起きている発生率は低い。
でも、対応する。
そこまででマイナスはゼロ以上になっている。
プラスになっている方もいるだろう。
そこからホワイトバージョンの話だ。
もはや、顧客の話題は「ホワイトバージョン」だ。
私の知人は「その白が欲しくて仕方がない」と説明していたし、その書き込みも凄かった。
非常にうまい。

アップルには敵も多い。
そのため、これでも文句は出るだろうが、非常にうまい展開だと私は思う。
少なくとも、アップルの売上を支えているアップルユーザーの多くは満足したはずだ。

ただ、問題は競合他社だ。
比較され、iPhoneと同様に電波問題があると説明されたのだ。
それが問題になっていく可能性は少なからずある。

今回の内容はコピーライティングでも有効だ。
通常の新商品の発表の時以上に興味深い内容だった。
マイナスをゼロにするだけでなく、プラスに出来るかを考えるのだ。

そして、本日、次の記事が出ていた。
謝罪だけでなく、やはり攻め続けている。
もう、「次の新商品」の話だ。
この「新商品」もプラスにするために話しているのだとしたら、本当に戦略的な男だ。

「『年内にすごい新製品登場させる』iPadで絶好調のジョブズCEO
米アップルが20日発表した2010年4~6月期決算は、4月に売り出した新型マルチメディア端末iPad(アイパッド)やスマートフォン(高機能携帯電話)iPhone(アイフォーン)など人気商品の好調な販売によって、売上高が前年同期比61%増の157億ドル(約1兆3700億円)と4半期ベースで過去最高を更新した。
最終利益も78%増の32億5300万ドル(約2820億円)だった。
商品別にみると、iPadは327万台を販売し、21億6600万ドルの売上高を計上。iPhoneは6月下旬に販売開始した新型のiPhone4が貢献して61%増の840万台を販売した。
パソコンの「Mac(マック)」も33%増の347万台を販売し、四半期の記録を更新した。
iPad投入には、アナリストから「Macの売り上げを奪う」との指摘もあったが、結果的に新製品と既存人気商品の相乗効果で過去最高の売上高につながった。
スティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は声明で「すべてにおいてわれわれの予想を上回る驚くべき4半期だった」と自賛。「年内に登場するすごい新製品がまだある」と市場を驚かす新商品をさらに投入する考えを示唆した。」
引用:産経新聞 2010年7月21日

もう次の商品の話だ。
やはり、彼は常に攻めている。

今回の「次の新商品」の話でもはや電波問題は完全に払しょくされていくだろう。

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